毎年、夏になると思い出すことがあります。
数年前に起きた出来事なのですが聞いてもらえますか・・・。
当時、深夜に山道を車で徘徊(笑)するのが好きだった私は、
その日も山道を絶好調に走っていました。
深夜、山道で窓を開けながら走るのは、マフラーからの爆音が山々に響いてとても心地よかったのです。
時間も忘れ、ふと見ると今まで走ったことのない脇道を発見!
たまには・・・と思い、迷うことなく脇道へ入っていきました。
ところが、数分走ると何の変哲もない道なのに、私の全身に急に悪寒が走り、汗が噴き出してきたのです。
直感的に、このまま走り続けたら「事故らされる」と感じました。
「事故る」のではない。
「事故らされる」のだ。
スピードを時速20キロまで落とし、ゆっくりと走ることにしました。
すると、舗装道路の両脇から何十人、何百人かわからない、しかし確実にこちらに対して向けられた悪意のある視線を感じたのです。
元来、霊を感じることは出来る節がありましたが、対処が出来ない私はその場をビクビクしながら走り抜けることで精一杯でした。
次第に悪寒がおさまり、やっとの思いでメインの山道に出ると、そこにあった看板に目をはった。
火葬場→ の文字
一瞬で謎が解けた。と感じました。
私は知らず知らずに火葬場の真裏を走り抜けていたのでした。
私が感じた悪意をもった視線は、成仏していない霊だったのです。
もう少し判断が遅れていたら、事故らされて今頃ここにはいなかったと思わずにいられません。
2013/7/18 探偵ファイルに投稿